ラミネートベニア

zirconia CAD design

ラミネートベニア耐火模型用のジルコニアピン設計

ラミネートベニア(歯の表面に薄い焼物を張り付ける補綴物)の制作方法には、大きく分けて2通りあります。
1つは、模型から耐火模型をもう一度作って、耐火模型に陶材を盛り上げる方法。
もう1つは、模型から直接ワックスアップもしくはCADデザインして
e.maxやジルコニアでフレームを作って、レイヤリングかステイニングする方法。
(耐火模型を作らないで白金箔を圧接する方法もあります)

工程数が少ないのは、もちろん直接フレームが作れる2番目の方法。
ラミネートベニアもe.maxでやるようになって、ずいぶん楽になりました。
何と言っても、耐火模型を作らなくていいというのが楽なんです。
ワックスアップしたのを埋没して圧入。ステイニングかレイヤリングして完成。
全てそれで済めばいいんですが、そうもいかないケースもあります。

元々スペースが無いところに、茶色っぽく変色した部分を遮蔽して目立たなくするには、かなり不透明なインゴット材料を使うことになります。
e.maxなどをフレームに使う方法で不透明なフレームを使うと、変色部は隠されますがスペースが無い場合は、ただ白いだけの、周りの天然歯に調和してないラミネートベニアが出来上がる事もあります。

ケースバイケースですが、透明なフレームを使えば変色している部分を隠せない。
かといって、不透明にすれば不自然になって周りの歯と馴染まず浮いてしまう。
その相容れない矛盾のなかで、何とかバランスを取って不自然にならないように、と格闘しているのが技工士です。
ケースによってはある程度仕方のない、これぐらいまでの出来ですみません、って事もあるのが本音ですが、出来れば綺麗に仕上げたい。
患者さんの歯の色がそこそこ綺麗で、主訴が歯並びや見た目のみっていうパターンは直接法で問題がない場合が多いですが、色自体も変色していたりしてその部分を隠す必要があるケースは、耐火模型法で対応することが私の場合は多いです。

工程数もとても増えて大変なのですが、耐火模型法を選んで、変色している部分だけ不透明な陶材を盛り上げて、そこから周りを馴染ませつつ透明感を表現するというテクニックは、特にスペースが無い時に、e.maxなどよりも優位性があるような気がします。
言うのは簡単ですが、0,5~1ミリ以下しかないスペースでこれをするのが大変なんです。

耐火模型を作るのも大変で、陶材をレイヤリングするのも大変。
大変、たいへんで1粒で二度おいしくない状態で嫌になってしまうので、何とか耐火模型を楽に作れないかとずっと考えてきました。
もしかしたら私が見ていないだけで、どこかで発表されてるかもしれませんが
ちょっと楽な方法を考えました。ただし設備は必要です。

ここから書くことは、技工士ならば詳細が分かるでしょう。
作業の煩雑さが伝わるように工程を細かく記載します。
耐火模型を作る時に、チャネルトレーに直接耐火材をついで分割する方法がありますが
耐火模型作りとしては楽なのですが、私はどうにもあの模型が嫌いで(単なる好みもありますし、多数歯になった時コンタクト調整時の出し入れが厄介だったり他いろいろ・・)独自の方法をとっています。

まず通常のダウエルピン模型を作ってから分割、マージントリミングして1つ目の模型作業を終えます。
次にその作業模型に合う個人トレーを作って、シリコンで1次石膏部分を複印象(1つ目の模型は、歯列残存歯全ての歯型がピックアップ出来るようにしてあります)します。
そしてラミネートベニアの補綴部位の支台歯だけ抜き取って、耐火支台歯に置き換える作業をします
(最初の作業模型も補綴部位にはセラミックピンを使います。ピンの収まる部分も同じサイズにする必要があるからです)
2次石膏部分(台部分)のセラミックピンの雌部に別の同サイズのセラミックピンを入れ、分離材を塗り、1次石膏部分が全部スムーズに戻る事を確認して耐火支台にする部分に耐火模型材を流し込み加圧下で硬化させます。
(個人トレーにはあらかじめ、耐火模型材流し込みの為の切り欠き部分を作っておきます。1次石膏と2次石膏を戻した状態で流し込みたいからです。)

硬化したら耐火支台歯を壊さないように注意して複印象用に作った個人トレーを削って壊し外して、硬化した支台歯ピンごとファーネスに入れガス抜きして、やっとラミネートベニア用の作業模型が完成します。ここまでやってやっと支台歯の出し入れが正確で作業が楽な模型が完成します。
ここまで読んだだけで、何言ってんだか分からんし、途中で読むのも面倒だと感じて頂けたら狙い通りです(笑)
説明する事も面倒ですが、面倒なまま終わらせているから大変さも価値も伝わらないと思うので、これからもヘタな説明ですが続けたいと思います。

長くなったので次回に続きます・・